TOP2005年記録

暑い沢では泳ぐに限る!

大峰山脈/芦廼瀬川本流 (沢登り)

岩田

【日時】2005年7月16日〜18日
【メンバー】棚橋(L)、佐貫、岩田、大田原

 関西の沢に行くとなると車で行くというのはちょっと厳しい。今回は高速バスを利用した。ビールを飲みながらうとうととしていたらあっと言う間に奈良・五條に着いてしまった。高速バスって便利だね。五條からはレンタカーを使って2時間山道を走りようやく入渓点に到着した。天気は晴れで蒸し暑い。泳ぎが中心の沢なのでみんなウェットを着たりするがこの暑さには耐えられない。すぐにでも水に飛び込みたい気分だ。
 林道を少し歩き七泰ダムの上から沢に下りる。小さなナメ滝を越えるとプールみたいな大きな釜を持った10mの滝が出てきた。これが七泰ノ滝だろうか。右岸に鎖があって巻き道は簡単だ。このあと出てくる5m、10mの滝にも巻き道には鎖が付いていて簡単なのだがこんな立派なのが付いているとやや興ざめ気味・・・。滝を越えると巨岩帯となりその中に淵がたくさん出てきて泳ぎながら進む。水温は高く、気温も高いので泳ぐには快適だ。流れはほとんどないので泳ぎが下手な自分でも簡単に乗り越えられた。白い岩が続くきれいな巨岩帯を越えると快適そうなテン場適地が出てくるが時間はまだ14時。ちょっと早いのではないかということで先に進むが間もなくこの沢で一番大きな淵であろう焼ー淵が現れた。100mくらいはありそうな先が見えない淵だが流れは緩やかで越えるのは簡単そうだ。しかしこの先テン場は期待できなさそうなので、結局さっきの適地に戻ることになった。夜になっても気温は下がらずに快適なのだが水温が高いのでビールがあまり冷えなかったのが惜しい。さて寝るか、という段になってテントに入るが中はサウナのような暑さでたまらず外に出て寝た。あー、快適。

 翌日は昨日と同じところを歩き焼ー淵の手前まで行く。朝から泳ぎであるが昨日と同じく水温は高く快適である。流れはやはり緩やかで右岸の岩沿いに泳いで行けばすぐに終了点に着いた。その次の淵を泳いで越えると核心であろう7mの滝が現れた。右岸から流れの速いところを越え左岸に移って滝の右側を登る。残置のシュリンゲが左岸の取り付きにかかっていてルートはわかりやすいのだが流れを越えるのが難しそうだ。まずは自分が空荷でザイルをつけて越えようと飛び込むがあっと言う間に流されてしまい左岸にたどり着けない。再度挑戦するが今度は溺れかけてザイルで引っ張られて助けられる始末。ここは棚橋さんに任せた。流れの緩い右岸をやや上流まで泳ぎそこから流れに乗って左岸にたどり着いた。うーむ、さすが。
 続いて佐貫さんがザイルに引っ張られ取り付き地点まで泳ぐ。ここで棚橋さんが ビレイされて登り始める。50mザイルいっぱいで上部に到着。自分も結局、ザイルで引っ張られてなんとか登ることができた。泳ぎって難しいなー。
 この滝を越えると流れは緩やかになりきれいな岩盤が続く。ちょうど東に大きく 方向を変えるあたりだ。岩盤と巨岩の合間にやはり淵がありここでも泳ぎながら進む。進むに連れてあたりは広い河原になってくる。ここまで来ればどこでも幕営可能だ。吊橋を過ぎると左岸から狭いゴルジュの奥に7mの滝が見える沢に出会う。笠捨谷である。この先はどうなっているのかと興味が湧いたが帰りに国道から見たらかなり荒れている沢だった。なおも淵と河原を進むと周囲にゴミが目立つようになり国道が近いことがわかる。橋が見えると遡行はここまで。この日のうちに下山することも可能ではあったがそんなに急ぐのももったいないのでのんびりと過ごすことにした。ゴミが多くアブも出てきたりするが昼寝などをしてゆっくりと過ごした。この日も夜は暑くテントの外で寝た。

 翌日はひたすら国道(林道ではない)をひたすら下るのみ。車が通ってヒッチハイクができないかとも思ったが登ってくる車はあれど下る車はない。3時間半、我慢しながら歩いてようやく入渓点に到着し車を回収。帰りに佐貫さんが渋いと絶賛の十津川温泉で汗を流し、せっかくだからと熊野大社でお参りをして帰途についた。しかしそれにしても暑い沢だったなー。だからこそ泳ぎが楽しめたんだけど。1年分は泳いだような気がする、といったら大げさかな?

【グレード】 3級
【行程】  
7/16 七泰ダム(11:50)〜BP(15:30)  
7/17 BP(6:35)〜トビワタリ谷(9:25)〜BP(13:40)  
7/18 BP(6:05)〜七泰ダム(9:40)
【地形図】  十津川温泉、大沼、池原