TOP2005年記録

充実感たっぷりだが緊張感もたっぷり

越後/蛇子沢左俣 (沢登り)

川鍋

【日時】  2005年9月18日(土)〜19日(日)
【メンバー】L田邉、石間、川鍋

 当初は3連休で白山に行く予定だったが、いつの間にかこんなスラブの沢に行くことになってしまった。このグレードのスラブの沢は私にとって初めてではないだろうか。高巻は好きじゃないのに・・・。どうなることか、不安でいっぱいの出発だった。
 入渓は石抱橋から少し林道を上流に行ったところからで、非常に楽である。入系地点は工事中なのか、非常に荒れた感じである。川原状を進むとゴルジュの中の8m滝に出会う。この滝は右岸から高巻き、最後は15mの懸垂で沢床に降りる。その次のチョックストン1m滝は左壁をフリクションを効かせて通過する。今回、田邉さん石間さんはゴム底靴を履いており、非常にフリクションがよく効くようだった。
 その先にはゴルジュが続き、小さい滝が連続する。水がエメラルド色で非常に綺麗なところである。ゴルジュを抜けて川原状のところを歩くと、右の泥壁から水が湧き出している箇所に出会う。5筋ほど湧き出しがあり、おもしろい光景である。
ゴルジュの中の逆九ノ字の滝は苦労せず超えた。次の7m滝は右から登る。しばらく進むと、40m4段の滝が出てくる。1段目は左のカンテから上り、そのまま左の壁をへつって2〜3段目を越える。4段目は右から簡単に登れる。次の2m滝は右から登る。滝の真ん中に木がある5m滝は木を使って登ることができた。
 5mチョックストン滝が出てくる。ここは最初田邉さんがザックを背負ったままシャワークライミングで挑戦するが、水圧がすごくて失敗。その後石間さんが空身で挑戦し、なんとか超える。ザックを荷揚げし、田邉さん、私の順番でごぼうで登る。水の中を全身びしょ濡れになりながら登るが、あまりにも水圧が厳しく、私はごぼうでは登れず、田邉さんに引っ張りあげてもらった。この滝の上は川原で陽があたっており、全身ずぶ濡れの3人にとっては、うれしい休憩場所だった。
 二俣からこれから登る左俣を見ると、両岸が狭く、非常におどろおどろしい感じがする。実際、左俣に入ると、滝の連続であった。数mの滝をどんどん越えていく。7m滝は石間さんがトップでリードをした。その後の8m滝は左から高巻く。この巻きの最中、私は泥で足を滑らせて3mほど滑り落ちる。途中でどうにか止まったからよかったものの、落ちてたら大怪我をしていたことだろう。気を引き締めていかねばならない。3m滝は右のほうから突っ張りで登る。この突っ張りが体の硬い私には大変だった。
 次の3m滝は左から巻き、その後の5mと50m3段滝は一緒に左岸から巻く。この巻いている最中にもまた足を滑らせ、3mほど滑る。調子がよくない感じで悲しい。この巻は岩場と草付が混在しており、高度感もあって非常に怖かった。途中1箇所、田邉さんに肩がらみで確保してもらい登った。
沢に降り立ち、少し進むと雪のブロックが出てくる。ブリッジにはなっていなかったのでほっとする。そのブロックの終わりは6m滝になっており、降りることができなかったのでブロックの上から右壁をそのまま高巻いた。4m滝を越えるとまたブロックが出てくる。このブロックも終わりが滝となっておりそのまま今度は左壁を高巻く。この高巻は草付帯があり、滑りそうで非常に怖かった。
 その後の18m滝も右岸から高巻くがこの草付も怖かった。沢に降り立つと正面に大滝が見えてくる。大滝のすぐ側に整地された場所があったのでそこで泊まることとなった。雨が降りそうな天気だったが、夜ぱらついた程度だった。
翌朝は30分ほど寝坊したが、まあまあ早い時間に出発できた。大滝は登れるような感じではなく、右岸から延々と高巻いていく。途中半月滝を確認したが、これまた登れそうではないのでそのまま高巻を続ける。最後は15mほど懸垂して沢床に降りた。田邉さんはロープを回収してフリーで降りてきた。その後はゴルジュとなり、途中の5mチョックストン滝は田邉さん、石間さんがフリーで超えたが、私は確保してもらって登った。それでも落ちそうになり、非常に怖かった。
 その後は歩きやすい箇所を登っていき、だんだん藪が濃くなってきたところで、左の稜線を目指して進んだ。途中、木が密集しており全然進めなくて泣きそうだった。稜線上の登山道に出たとき、雨が降っており視界もなかったので、結局山頂には行かずにそのまま下山した。下山したら雨は止んでおり助かった。
銀山平温泉白金の湯に入った後、シルバーライン入り口側にある「囲炉裏じねん」でご飯を食べて帰京した。じねんは雰囲気よく、料理もおいしかった。
 今回は田邉さん、石間さんに引っ張りあげてもらいなんとか登ることができた沢だった。二人ともフリーでどんどん登れるのに、私だけまったく登れず、草付の高巻も怖くて足がすくみっぱなしだった。もう少し練習しなければと反省しました。
【行程】
9/18 石抱橋(7:10)〜大滝前テン場(15:00)
9/19 テン場(7:10)〜登山道(10:35)〜石抱橋(13:25)
【地図】奥只見湖