白山/境川大畠谷右俣

【日 程】2008年9月13日〜15日 

【ルート】 白山/境川大畠谷右俣〜開津谷(下降)

【メンバー】小暮、田邉、ささがわ 

 白山の大畠谷(おばたきたん)に行ってきた。

某山岳団体の会報の表紙に出ていた大畠谷の二俣の写真を見て以来、その目で見てみたいと思っていたスラブの大滝を遂に見ることができた。一部悪いところもあったが全体を通じて厳し過ぎることもなく、素晴らしい谷を満喫することができたので以下に報告する。

 

 東京から車を飛ばし道の駅に着いたのは3時。台風が沖縄付近に停滞している影響から天候がイマイチ不安定なため初日は早起きするつもりだった。予定通り6時に目を覚ますが、雨が降っていて起きる気にもならず二度寝する。天気を眺めながらようやく沢に入ったのは10時をまわっていた。

桂湖から沢へ入渓するが、出合いは伏流となっており水流もなくガレガレで印象があまりよくない。少し進むと水が出てきて次第にゴルジュ状の渓相となるが、水量は概ね少ないため泳がされることも無く容易に進むことができる。

しばらく進むと下部ゴルジュの30m2段滝が豪快に水流を飛ばす光景が目に飛び込む。一見して水流沿いの直登は無理であり、左の脆そうな岩のバンドを巻き気味にロープを出して登るか、少し戻って右から巻くかの二択。

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嵌りそうな左側は所詮は巻きでロープを使うのだけなのでさっさと諦めて、戻って右から巻くことにする。先行者の足跡が滑りやすい泥壁に残っている。

潅木伝いに大高巻きして、滝上に懸垂して降りる。先に下りた自分が偵察に先へと進めば、更に10mの直瀑がかかっている。

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これは直登は無理。続いて降りてきた田邉さんにも登り返してもらい、再び巻きに入る。

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その先は特に難しいことも無く容易に進み、14時には大谷出合いに着いた。ここからはゴルジュ帯がしばらく続くので、時間がかかることも予想されるので少し早いが幕とする。

翌日は行程が長いので朝早く起きて出発。

 

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ちょっとした登りの滝が次々と出てきて適度に楽しめる。

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部分的に滑っていて悪いところもあるが、お助けを多用して時間をかけずに登っていく。

 

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下部の一歩が微妙なスダレ滝8m。

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美しいが直登出来ない滝は左の沢を伝って、滝上に巻く。

ミニゴルジュを楽しみながら遡行していくと、ようやく大滝が両側から出合う二俣につく。右俣を見ればクラック沿いに登っている先行者も見える。

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素晴らしい豪快な景色にうっとり。記念撮影をする。

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右俣のゴルジュは直登は考えられないような険しさだが、弱点となる滝の左脇の急峻なリッジを空荷でロープを出して登ることにする。一歩が悪く、打ったハーケンにかけたスリングをA1してようやく這い上がった。?級はありそう。

登っている最中も滝上の大スラブのクラックを登っている先行パーティから小さな落石が頻繁に落ちるので気が気でない。荷揚げをしてから、各自空荷で登攀する。ここは完全に岩登りのようなピッチだ。

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中段の素晴らしい大滝。滝の直登はとてもではないが難しいので、先行パーティが登っている右のクラック沿いを後続する。

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豪快なスラブだが、?級程度の岩登りで容易。しかし浮石がとても多く落石に気を使う。ロープを手繰るだけでも小さな落石が頻発するので困ってしまう。

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二俣上の大滝を越えると別天地のような穏やかで美しい沢となる。

最後の詰めは藪であり、山頂の景色も格別によいとは聞かないので最後まで沢をつめずに沢の脇のコルから山越えをする。

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コルから開津谷に降りると、 大滝の登攀で出合った先行パーティと再びであう。4人組みで東京から来ていたのは、「山登魂http://yama-to-damashii.outdoor.cc/」の方々であった。二俣の幕場では焚き火もご一緒し、有意義で楽しいひとときであった。

 

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下降した開津谷は、簡単な沢でしたが周囲の景色がとても豪快で素晴らしかった。

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早めに下山した ので五箇山観光をして帰京。

 

toma について

東京都山岳連盟所属 [沢登り・雪山・山スキー・アイスクライミング・山岳会]
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