【日程】2008/10/11〜13
【ルート】 奥利根・幽ノ沢〜幽ノ沢山〜オクサビ沢
【メンバー】 木下、山川、大野、佐貫
10月の三連休は奥利根の神様に会いに行くというのが正しい信者の過ごし方である。昨年の四番手沢が印象的だったこともあり、今年はぜひとも幽ノ沢へと前々から狙っていた。
連休初日、矢木沢ダムへの道を上がっていくとどんどん雲行きが怪しくなる。渡船中、早くもパラつき出してきた。しかし入渓してみると水量は少ないのでちょっと安心。
が、しかし・・・、出合から数本の支流を分けると、却って水量が増えてくる。その上、落ち葉までもが流れてくるようになり、いやな雰囲気に。昼前には水は完全に濁り、沢幅一杯に流れ出す。連瀑帯を巻いていると、流れはもはや大増水というレベルに達していた。
この間、沢の中では決して大雨というわけでもなく、雨の降り方と増水の度合いに首をひねる。
巻き途中で、藪の中に平坦地を発見した後、他に良い場所はないものかとしばし探した。しかし結局最初の場所より安全なところはなく、焚き火をあきらめびしょ濡れでテントに入った。
2日目、早朝で雨も上がり、水量も四分の一程度に減っていた。風が強めだったせいか藪の水滴がなくなっていて助かる。源頭部は滝また滝、ゴーロがほとんどなく滝で標高が上がっていく感じだ。
幽ノ沢山と高クラの中間のコルに出るつもりが、やや幽ノ沢山寄りに上がってしまったようだ。藪は背丈を少し越えるくらい、でもそれほどひどくない。幽ノ沢山手前には気持ちの良い草原があり、ここから小穂口沢南沢や国境稜線の山々が一望できる素晴らしいロケーション。幽ノ沢山の山頂は腰くらいまでの笹に覆われていた。無雪期にここを踏むのは一体何人いることだろうか。
オクサビ沢へは、小穂口沢本沢の大滝を眺めながら下るという贅沢さ。奥利根の秋に全身で飛び込んでいくようだ。
上部は下りやすく、そのうちいくつか懸垂するような滝が出てくる。
そしてこの日の幕場は、沢の中で一番大きな(唯一の?)平坦地、しかも流木がたまっていて薪を取り放題という最高の物件であった。
大きな焚き火の遥か頭上で、満月に少し足りない明るい月が輝く。何とも素敵な青い夜。
最終日は、幕場の下からゴルジュとなり、
途中から大高巻きを経て小穂口本流へ。変わらぬ闊達な流れがまぶしかった。次はどこにしようか。