【日時】2009年2月7日(土)〜8日(日)
【ルート】八ヶ岳:阿弥陀北稜(7日)・中山尾根(8日)
【メンバー】栗原L、藤岡、矢野
7日、快晴。行者小屋テント村にテントを張って、正午頃に岩場に取り付く。先行パーティーを追いつつ、後続パーティーに追われつつ、あっという間の楽しい岩登り。
【阿弥陀山頂から】
阿弥陀山頂から明日の中山尾根はどれかと眺めるが、あまりの岩稜ルートの多さにおぼろげな判別。ただこの透き通るような空気で、色のコントラストが強い山並を眺めているだけで十分満足。
【赤岳を前に】
少し日が傾き始めた頃に沢を下ってテントへ。
【先に見えるテント村へ下降】
【阿弥陀を後に】
明日は早いからと、早々に食事して食べ過ぎて寝袋に入る。
8日、小雪。暗い中出発。幸い中山尾根にはトレースがあり、迷うことなく岩峰へ。ただ少し急いていたようだ。まだ暗いためツェルト被って日の光を待つ。ガスは消えないものの明るくなったため出発。早速ザイルを伸ばして1ピッチで岩稜、草付を越え、一旦ザイルをたたんで登ること数十m、本日の核心ピッチの基部に着く。ここはリーダーがザイルを引き難なく越える。
【核心のピッチ】
少しかぶった凹角で、突っ張り気味にえいやで越えるが狭くてザックがつっかえそうになるのが嫌らしい。リーダーは狭いから落ちてもつっかえるだろうから安心だったとのこと。前向きに考える発想の転換、見習いたい。
【草付ピッチ】
ここを越えて風が強くなり、雪煙と共にダイレクトに体に当たるようになる。当然寒く、痛い。飛ばされないように、肌に当たらないように、手足が冷えないように、止まったり、体の向きを変えたり、足踏みしながらゆっくり進んでいく。我々の行動とは正反対に風は上空の雲の流れを速め、時折稜線のガスを散らし、美しい世界を見せてくれる。核心上から2ピッチ伸ばした後、主稜線へのトラバース。
【主稜線へのトラバース1】
【主稜線へのトラバース2】
主稜線では岩陰に入り、漸く風から一次避難。中山尾根を登り終えた安堵と風から逃げた安堵でとても心地よい。登っている最中はほとんど飲み食いしていないため、ここで一服。後は風の強い主稜線、地蔵尾根を逃げるように下り、ぽかぽか陽気のテント場へ。適度なストレスがあって楽しい一日だった。