白山・別山東尾根(中退)

【日程】2012/12/30〜2013/1/4
【メンバー】田村(L)、棚橋、佐貫、福永(トマ)/宮内(わらじ)
【ルート】御母衣湖〜日照岳〜別山東尾根C2082.7先までで往路引き返し

今回の冬合宿は白山・別山東尾根。力及ばず、また天候にも恵まれず予定ルートの完遂はならなかった。

12/30 雨
夜行バスで砺波、そこからタクシーに乗り換え日照岳への取付きとなる御母衣湖畔へ。
タクシーを降りるともう雨が降っており、運転手さんの憐れむような視線を背に歩き出す。
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【このビショビショのザックやヤッケのためにテントの中が大変なことに…】

日照岳に立ったときはまるでシャワークライムの後のような姿に。そしていきなり風が強まり急いで幕場を決めた。
こんなに悲惨な初日は何年振りだろう。

12/31 雪
前日の雨のお蔭か、雪が降り出してはいるもののすぐ下には締まった層がありラッセルはさほどきつくない。
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…と思ったが、雪の勢いは次第に強まり、あれよあれよという間に積雪は増えて行く。
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風がさほど強くなかったのは有難く、予定よりも少し先まで進めた。

1/1 雪、時間を追うごとに風強まる
ラジオの予報通り、一晩中降り続いた雪で腰まで埋まりながらのラッセルとなる。
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視界も段々と悪くなり、このペースで別山を越えられるのかどうか不安を感じながら空身ラッセルの繰り返し。
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【標高1900mを超えているのにこの雪の深さ!】

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【後続のメンバーの姿がかすむくらいに視界が悪くなってきた】

14時を回った頃には疲れでペースが落ちるメンバーも出たため、強風を避けられる場所を見つけて15時半頃行動終了。
夜の天気予報は芳しくなかった。

1/2 暴風雪
今後の天候の推移を考慮し、引き返しを決定。
猛吹雪とガスの中、アイゼンとスノーシューを履き替えながら来たルートを戻り始めた。
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【暴風雪のため、この後の行動中の写真がない】

風は強いときで20m/sを超えていただろう。
視界が悪い中、ひたすら目を凝らし記憶を辿り、コンパス・地図・GPSなど総動員しつつ安全地帯を目指す。
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【強風のため、周囲にブロックを積んでテントを張る】

1/3 風雪 次第に風は弱くなる
毎日似たような天気に段々と日にちの感覚がなくなってくる。
相変わらずラッセルは深いが、前日の強風のせいか場所によっては雪が締まっており、助かった。
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それでも昼を過ぎると雪が重くなり、我慢比べのようなラッセルを交代でこなしていく。
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【腸腰筋にこたえる重い雪】

1/4 風雪 次第に弱まる
何としても今日中に下山したいという強いモチベーションを持つ者、3名。
そのためか気力あふれるラッセルとなり、予想より早く日照岳に到着。
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【深いなんて言ってられない】

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【とにかく進むのだ!】

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【日照岳にて。そういえば行きは雨が降っていて写真を撮らなかった】

時折覗く薄い陽光の中、一目散に国道へ。
高鷲の民宿になだれ込み、打ち上げとなった。

toma について

東京都山岳連盟所属 [沢登り・雪山・山スキー・アイスクライミング・山岳会]
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