【日程】2015/1/31~2/2
【ルート】3ルンゼ 右のナメ滝、ブライダルベール、ブライダルベール左奥の氷柱、アーリースプリング
【メンバー】小G、S川
2005年に訪れて以来、10年ぶりに荒川出合に行ってきました。当時、ブライダルベールを見たときはすごく巨大な滝に圧倒され、いつか登ってみたいと憧れたものですが、ようやく実現することが出来ました。
1泊2日だとアプローチが大変なので、今回は月曜日を休んで3日間の日程で余裕を持って行ってきました。金曜日に雪が降ったので、林道は雪に覆われていて歩きづらい。新しく1kmほどの新鷲住隧道が出来たので、野呂川発電所まで10kmの歩き。以前よりは少し近くなったらしい。3ルンゼ出合までトレースがあるので、行ってみると既にテントが3張。奈良田第一発電所のところに車が止めてあったので、同じタイミングで来ているようだった元会員のI夫妻がテントを張って出発準備しているところだった。
3ルンゼをあがっていくと、ブライダルベールとアーリースプリングにはすでに他パーティが取付いているようだったので、今日は右のナメ滝を登ることにする。
3ルンゼ右のナメ滝
1ピッチ目は雪ですっかり埋まっていた。1ピッチ目の中段まで上がったところから登ることにする。ちょうど、ブライダルベール方面を偵察していたI夫妻が2ピッチ目のところから準備して登り始めたところだったので、幅広の滝なので、ひとこと言って我々は右側のラインから登らせてもらうことにする。
だいぶ雪に埋まっている。
2ピッチ目。結局4ピッチ登って終了点へ。
以前登った時は、結構充実した記憶があったけど、こんなに簡単だったかな?という感じ。下降は、左岸の樹林帯側の灌木と残置スリングを使って下降。
2日目はいよいよメインのブライダルベールへ向かう。早起きして暗いうちにベースキャンプを出発して取付きに着くが、いつもより朝食などの準備が早く終わりすぎてしまいまだ真っ暗なうちについてしまった。準備しようとしていると、2人組のパーティが現れてびっくり。ぶなの会のYさんとJ会のAさんだった。彼らは暗いうちから登るというので、先を譲って、我々は明るくなってから登ることにする。
A沢さん達が1ピッチ目を登り終えたところで、1ピッチ目はS川リードで、中段の氷柱左のテラスまで。
夢のブライダルベール 1ピッチ目を登る
1ピッチ目終了点近くをリードするS川さんと、2ピッチ目をリードしているAさん
核心の2ピッチ目は、小Gリード。昨日3人パーティが登り、A沢さん達2人が登ったあとだったので、穴あり足場ありで意外と登りやすかった。今年は特に発達が良かったので、体感ではⅤ+位で、お買い得だったかも。過去の記録でも見られるようなびしょ濡れシャワーとかは一切なく、快適そのものであった。先行パーティは左側でビレイしていたので、右端までロープを伸ばす。
最終の3ピッチ目はS川リード。ツララを左へトラバースして回り込んでから登っていく。意外にもあっさりと登り終えてしまった。左側の灌木を使って3回の懸垂で取付きまで戻った。
今回は2泊で来ていて、まだ午前中にブライダルベールが終了してしまったので、ブライダルベールより3ルンゼの上流左奥に氷柱がかかっているのが見えていたので、そちらに向かってみる。下から見えていた氷柱は、水が滴っていたが、その右にも氷柱がかかっていてしっかりと凍っている。難しそうだが、登ってみる。
ブライダルベールより左奥にある氷柱
巨大なブライダルベールを登ったあとだったので、小さくみえて30m位と思って取付くが、長い。45mありました。
下段のツララ状の氷柱が難しかった。Ⅵ級以上あります。1段目を登った先にも、2段目、3段目のバーチカルが続く。ここは登り切ったあとにトップロープにしてみましたが、なかなか大変でした。すっかり充実して疲労困憊状態で2日目終了。
3日目はアーリースプリングを登る。ここは、なかなか氷結しないこともあるようなので、この機会を逃さずに登っておく。10年前に来た時は発達が悪く、とても登れるような状態ではなかったが、今回は十分に発達している。
アーリースプリング全景
基部は雪なので、10mほどあがったところで足場を切り出して、そこから登り始める。
最初の10mほどは氷が薄くてプロテクションが取れないが、かなり傾斜は緩いので慎重に登ればOK。登っていくと、前に登った人の作った穴などもあり快適にすいすい登れる。
2ピッチ目で、終了点まで。今回は60mロープで、基部を少しあがってから登ったので、2ピッチで登りきれた。登攀時間は2時間で済みました。下降は左岸の灌木をつかって、2回の懸垂で取付きまで。
3日間登り切って充実しました。下山の頃には、すっかり道路の雪も融けていてアスファルトが出ていて、林道歩きで靴擦れになりそうでした。