【日程】2016年2月11日~13日
【ルート】大沢エリア
夜叉85mⅥ
不動戻しⅥ-100m(1P目)
阿修羅Ⅵ- 70m
【メンバー】小G、S川
日本最難のアイスエリア米子不動を再訪してきました。昨年は、ウラノ沢の奇妙ノ滝、十八幅滝、不動尊周辺の黒滝、カチカチ山、大沢の不動戻しの各ルートを登り、大変なアプローチの苦労をしても余りある素晴らしいアイスクライミングを堪能し、今シーズンも行けるのを楽しみにしていた山行でした。今回は、一番手前の大沢エリアの各ルートを目指しました。
アプローチは、林道をえんえんと歩くのだが、今回は先行パーティのスノーモービルが2台入っていて、トレースが出来ていて楽が出来ました。昨年は他のパーティとは会うこともありませんでしたが、今回は日帰り2パーティ、2泊3日で我々含めて3パーティが入り、盛況でした。静かなアイスクライミングも良いですが、このようにアプローチが大変なエリアについては、人が入っている方が楽もできるので助かります。
今回はなんと3時間で米子橋に着きました。ベースを張って、大沢へ向かいます。なんと先行の3パーティとも大沢に入ったようで、トレースがあり楽でした。結局、初日は偵察のみでした。
【どぜうの詩75mⅥ】
どぜうの詩に取付いたパーティが居たようで、様子を見に行きました。発達が良くないのか細いペンシル状でかなり難しそう。右の氷柱の脇のクラックにもフィックスロープがあるが、こんなところ登れるかなという感じだった。
【どぜうの詩 下から見た所】
2日目は早起きして、夜叉へ向かう。昨日は結構水が滴っていたので、朝一番が良いだろうと判断。
【夜叉85mⅥ】
夜叉全景。上段の氷柱がハング気味で難しそうだ。
左側は水が滴っているので、右側から登る。氷が脆いところもあるので、慎重に行く。バーチカル部分を越えると、雪氷となり難しくないが少々嫌らしい。テラスまで行き、ビレイ。
2p目は、左右水が滴っているので、中央から氷柱の右側に取付き、ハング部分をトラバースするように左の氷柱の中段に移る。最初のモコモコの氷を慎重に登り、氷柱へ。ハング下よりも氷柱に移ってからが少々大変だった。なんとかリーシュレスフリーで抜けた。
懸垂は、氷瀑の左側を下降し、テラスの灌木で中継して2ピッチで取付きに戻る。
【不動戻し100mⅥ-全景】
時間がまだあるので、不動戻しにも取付いてみる。
【不動戻し1p目】
中央から右は水が滴っているので、左側正面の氷柱から登る。見た目はⅤ+位に見えて、今年は簡単になっているのかなと思っていたが、やっぱり取付いてみるとⅥ-はある。夜叉を登った疲れがあるので、パンプする。アックステンションしそうになるのをこらえて、登り切る。フォローのS川さん、ごめんね。お疲れのところ。2p目も登っても良かったが、結構疲れがあるし、昨年登っているので、昨日別パーティのIさんが登った際に作っていたVスレッドの残置スリングから懸垂。
充実し過ぎの2日目。疲れて明日は登れるだろうか。
3日目は、天気が夜には崩れるというので、早出してまだ登っていない阿修羅を登ってから下山する予定。もともと3泊4日の計画だったが、疲れもあるし2泊3日でも十分楽しんだからよいだろう。この日は春一番となる異常な高温となり、更に翌日はもっと気温があがるらしい。
【阿修羅Ⅵ- 70m 】
暗いうちからアプローチして、朝一番で取付く。かなり気温が上がったせいか取付いてみるとものすごいシャワー。氷が柔らかくなっていて簡単になっているので、サクサク登れるのだが、支点を取らない訳にもいかず、スクリューを打つが、シャワーに打たれてびしょ濡れ。モコモコが意外に足場になり、ハングは左から右にフリークライミングのようなムーブで越えた。
【阿修羅1p目のハングを抜けたところ 】
Ⅵ-のグレードが付けられているが、氷が緩んだ今日はⅤ+位の体感。
【ビレイポイントからハング上のバーチカルを登るS川さん 】
2p目は、Ⅴ~Ⅳ級。ツララから滴るシャワー部分を抜けたものの、こちらも氷の表面には水が流れていて不快なクライミングだった。
【阿修羅をバックに記念撮影】
阿修羅は見た目の迫力とは裏腹に意外に登りやすいように感じた。すっかり満足したので、下山。米子不動、まだまだ登るルートが沢山あります。次回は龍神エリアかな。