奥利根/奈良沢川小沢本流(四番手沢)−三番手沢下降

【日程】2007/10/6〜10/8

【ルート】 奥利根/奈良沢川小沢本流(四番手沢)−三番手沢下降

【メンバー】 佐貫、木下、手嶋  

今年の「念願の沢シリーズ」の締めくくり、奥利根は奈良沢川小沢本流(四番手沢)遡行・三番手沢下降に行ってきました。
いくつもの滝をかける花崗岩の明るいゴルジュ、色づき始めた稜線からのさえぎるもののない眺め。 下降途中で振り返れば開けた沢には天まで続くかのような連瀑。天国のような風景でした。
6日朝、奈良沢川バックウォーターまで送ってもらい、静かなブナ森に囲まれた沢を歩き始める。

 三番手沢に予備の酒をデポし、本流を遡行することわずか、魚留滝手前で鯖か鯉のような岩魚が 悠然と泳いでいるのを目撃。その姿はまるで主のよう。

3、4段合計で40m弱の大滝を右岸から少し巻き気味に登ると、沢は一旦巨岩帯になった。

しかし 間もなくゴルジュとなり、草付のトラバース。地形図上に四番手沢と表記されている枝沢を分け、5mほどの滝を側壁から登って変形リッジに上がると、足元は2m幅の深い切れ込みとなって間を水流が ドウドウと流れる不思議な光景があった。ここは右岸の藪に入って巻く。

その先の7m滝は左手の凹状を 登るが途中からが悪い。木下さんがザイルを出して突破。この滝の落ち口には古い残置ハーケン2本とシュリンゲがあった。懸垂用か。

標高1330m付近で小沢岳の南尾根から流入する支流との出合に快適な幕場を発見し、ここで初日の行動を終了。冷え込みがきついが天の川が見事な夜だった。

7日は朝から小滝が続き、雪塊のような真っ白な岩が両岸のV字谷の緑に映えてとても美しい。
寒くて濡れたくないので微妙なヘツリを駆使して進む。水量が少ない割に釜が大きく深いのは増水の速さを物語るものか。左岸支流からかかる美しい滝を見物しながら進むと3m滝、見た目より難しく、 途中にハーケンを打ってシュリンゲに足をかけ無理やり上がる。

この先は1869を目指して左へ進み、 藪漕ぎゼロで笹藪の稜線に飛び出した。
三番手沢への下降は木下さんの見事なルーファイで滝の少ないところを選んで250mほど高度を下げた。 しかしその後はひたすら滝、滝、滝。懸垂しようにも連瀑だったり下が大釜だったりするので基本的には 全て巻き下りである。全部で7回の中〜大高巻きでゴルジュの中のツルツル小滝や50mもあろうかという 大滝等をやり過ごす。何とか15時半にデポ酒の待つ出合に到着、この日の焚き火は最高だった。

8日はバックウォーターまで舞茸を探しながら戻る(収穫なし)。幸せな連休は雨のエンディング。 また来ようと思える、「神の住処」奥利根でした。