オツルミズ沢

【日時】2008年9月13-15日

【メンバー】L栗原(記)、大田原

念願の女子Pでオツルミズ沢に行ってきました。
4-5年前から構想は練っていたものの、なかなかメンバーが集まらず、ようやく1年前に大田原さんの賛同を得られました。それでも実現までに1年、かなりの緊張と気合を入れて臨んだオツルミズは、それまでの緊張が嘘のようにあっけなく終わってしまった感じです。
この山行には様々な方のサポートを頂きましたが、特に飯田さんの精神的なサポートが大きかったです。「大丈夫だよ」「行けるよ」と私達を信頼して言ってくれたおかげで、オツルミズ女子Pを実現し、成功させることが出来ました。また、会長始め快く送り出してくれたトマの皆さん、ありがとうございました。以下、報告です。

前夜、急に天気予報が悪化し、棚橋Pの北沢は転進、オツルミズも中止にするかどうか迷う。が、大田原さんの強い希望で、とりあえず入渓点まで行ってみることにする。矢野Pに六日町で下ろしてもらい、タクシーに乗ったものの、タクシーの不案内もあり、森林公園キャンプ場に着いたのは2時を回っていた。2時間ほど仮眠して、朝を迎える。

9/13 4時半起床。緊張感から眠さも感じず、黙々と準備する。入渓を迷ってはいたものの、朝、携帯で天気予報を確かめると、なんと好転していた。今日1日なんとか雨をしのげれば、夕方には止み、明日は曇り時々晴れになっている!これで入渓を決めた。

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【入渓点へ。カグラ滝が見える】

どの記録でも「滑りやすい」と書かれた出合の滝では、栗原が案の定滑ってしまった。幸い怪我もなく、遡行を開始する。

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【出合の滝】

次の小滝を越え、どの記録でも「巻き」になっている3-4mの滝は、大田原が「行けそうです」と難なく突破、これには正直驚いた。これで、「オツルミズはもらったぜ!」 すぐ、カグラ滝が現れる。ここは大田原が1Pリードして難なく突破。

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【カグラ滝】

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【カグラ滝の登攀】

その上、4つほど小滝を越すと、巨大スノーブリッジ(SB)が現れる。

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【最初のSB。奥にはサナギ滝】

右からくぐると、その先のトイ状にも不安定なSB。トイ状の左のリッジを、巨大SBを左手に見ながら越える。
少し行くとニセサナギ、途中から右のブッシュに入り、サナギ滝の下へ。ここで8:30、至極順調だ。

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【サナギ滝】

サナギ滝はセオリー通りに取り付き、2時間で越えた。核心部は大田原がリード、凹角のクラックをこれも難なく越える。その成長ぶりに再び驚く。

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【サナギ滝最終ピッチ。凹角】

その後ももっぱら大田原がトップに立ち、小滝を泳いで越えたり、狭いゴルジュを草付から巻いたりする。

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【大滝手前、不安定なブロックが行く手を阻む】

大滝下には予定よりだいぶ早く12:10に着いた。ここはツルベ4Pで2時間弱で越える。

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【大滝2P目、左壁を登る】

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【大滝3P目、快適なスラブ】

14:00大滝上、先ほどまでパラついていた小雨も、どうやら止んだようだ。

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【大滝の落ち口で一息】

早速天場を物色、左岸の岩棚に決めた。少し斜度があったが、薪は豊富で、沈む夕日を眺めながら焚き火が出来た。夜、雨が少しぱらついたものの、すぐに止み、明け方には星空が広がっていた。

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【埴生の宿(?)】

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【オツルミズからの落日】

9/14 3つの滝は越えたが、まだ核心は越えていないため、6時に出発する。すぐに右岸を高巻きになるが、なるべく大高巻きはせず、ブッシュと草付のギリギリのラインを選んで越えていく。

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【まだ気は抜けない】

その先も1ヶ所高巻きし、下りると、ナメ小滝になる。だが、まだ核心は越えておらず、その後に悪いSBが待っていた。1ヶ所目は上を行くが、2ヶ所目、上を行くと先が切れ落ち、その先には登れないであろう滝が控えていた。右岸なら大高巻き、左岸の草付に乗りたいが、雪渓の端が切れ落ちていて、左岸に移るには跳ぶしかない。一番狭そうな箇所を見つけ、およそ1mを空身でジャンプして左岸に跳び移った。そのまま草付を上がり、ルンゼを越え、薮に入って滝を越える。

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【SBから跳び移り、高巻きへ】

ここからは小滝連続になるが、なかには厳しいへつりの小滝もあり、なかなか癒し系にならない。

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【そろそろ癒されたいんですけど】

やっと源頭の雰囲気が出てきたと思いきや、再びSB。下を駆け足でくぐる。

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【癒しはまだ〜?】

それが最後の核心で、ようやく癒し系のナメ滝になってきた。

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【やっと癒されてきた】

両岸がひらけ、ひたひた歩いていくと、小屋の水場に出た。10:15駒ノ小屋到着。山頂を往復し、大量にビールを担ぎ上げてきてくれた飯田さん親子と、昼間っからのんびりと打ち上げ。その夜は駒ノ小屋に泊まってオツルミズの余韻を楽しみながら翌日のんびりと枝折峠に下山した。

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【おちゃめなカナちゃん、癒しをありがとう】