【日時】2011年2月26日(土)〜27日(日)
【メンバー】KG、KR、SS
標高は高くないものの、素晴らしい景観とハードな雪稜を提供してくれる戸隠にこの週末は向かった。P5稜は、地形図の第三峰となっている尾根。
品沢高原から林道を辿って、アプローチの大沢へ入る。
大沢はデブリで覆われている。P3稜側から堰堤と滝を巻いて沢を歩く。デブリの中であまり気分はよくない。事前に参考にした記録で、P5稜と間違えてP4稜に取り付いてしまった記録があったが、我々も同じことをやってしまった。沢と詰めていくと、左から水流が出ている滝がある。そこを過ぎて、ワカンからアイゼンに履き替えて、適当なところで稜線に上がってみると、なんとそこはP4稜だった。どうやらパスした水流の滝が大沢の左俣だったらしい。
P4稜からは、沢に戻るのに非常に急なので、懸垂して降りる。気を取り直して、左俣を詰めてP5のP?下の稜線に出た。ここでBCを設営。時間もまだ12時ぐらいなので、明日のために偵察を兼ねてP?の手前まで様子を見に試登する。
ランニングコンテで、P?の上まで抜けて先を目指す。
なかなか良い景観。
手前の岩がP?。1日目はP?手前まで。ここからは、来たところを戻るより、一旦大沢に降りてBCに登り返す方が簡単だと、大沢経由でテントに戻る。
翌日は、3時半起床、5時半出発。昨日のトレースがあるので、すぐにP?に着く。ロープを出して岩場の基部を左にトラバース。足元が切れている。途中で、雪の塊が邪魔していて、嫌らしい。トラバースを終えるとルンゼ状を詰めて、ピナクルの上でビレイ。岩とピナクルの間と思われるところは雪が詰まっていて雪壁になっていた。
2P目は、岩場基部を更にトラバースして雪稜へ。
P?を過ぎたところから、後ろを振り返るとすごい眺め。
3P目は、P?までの潅木帯。最初の岩は、左にトラバースするのだが、一歩のトラバースは、バイルで草付に打ち込んでホールドにするのが少々悪い。その先は、潅木を支点に登っていく。
最後は、ハング気味の雪庇を乗り越す。ここは、スコップで雪を切り出して登った。
山頂より、本院岳、P3方面をバックに。
下山は、登った雪壁を少し戻って、大沢へ。1週間の好天の後で雪は割りと締まっていて、安定している。ハンドテストをしたが、しまり雪で顕著な弱層も無かった。大沢を下って、ベースキャンプへ登り返す。テント撤収して、更に沢を下って林道へ。
天気にも恵まれ、好天が続いた後で雪も非常に安定していました。1回で完登できるかどうかなぁと思っていましたが、思いのほかあっさりと登れました。今回は条件が良かったかもしれません。