2012年10月6日〜8日
メンバー K原(記録) O野 M田t
会山行での大蕎麦沢右俣で興味をそそられたO野さんの提案で、左俣に入ることにした。過去の記録では、1泊2日で抜けているようだが、8日を予備日とし、2泊3日で行くこととした。
10/6 泳ぐにはあいにくの曇り空。踏み跡を下りて行き、すんなり入渓できたと喜んだのも束の間、初っ端から泳ぎが入る。気温と水温がそれほど低くないのが幸いだ。
【いきなり泳ぐ】
【大岩の迷路】
【泳いで取りつく】
二俣まではO野さんが遡行済みなので、二俣手前の滝もすんなり巻きに入れた。
【二俣手前のゴルジュ入口】
右俣に下り、少し戻って左俣へ。すぐに連瀑となる。初日の核心は8mCS、右岸のスラブをO野さんがザイルを引く。ボルトが3本打ってあった。フォローで続き、滝上に下りてから振り返ると、先人はよくぞ登ったと感心するラインであった。
【右岸を10mほど登り、】
【落ち口に向かってトラバース】
【ボルトに助けられる】
この日は予定通りの河原で幕とする。夜半、結構雨が降り、翌朝見ると、焚き火が水に浸かっており、薪はきれいに流されていた。
10/7 朝はまずまずの天候の中、出発する。昨日のスラブの高巻きが核心かと思いきや、これからが真の核心であった。登れない滝が出てくると、悪い草付きの高巻きとなる。
【最初の10m滝。右から高巻き】
【登れる滝】
【左を巻いた。悪い草付。】
S会の記録では、途中から延々と奥二俣まで巻いているが、W会の記録では途中で降りて中を行っている。
【右から高巻き】
高巻きの途中、残地シュリンゲを見つけ、我々はそこから懸垂で沢に降り立った。沢は滝の連続で、滝の登りも厳しいが、高巻きはもっと悪い。
【沢に降り立ち最初の滝。右壁を登る。容易】
【2段50m滝】
【2段50m滝下段。少し難しい】
【2段50m滝落口。恐怖グレード高し】
【30mナメ滝】
【奥二俣手前20m滝】
ことに、奥二俣手前の滝20m滝は、右のスラブ帯からO野さんがザイルを伸ばすが、雨の降った後でもあって足元ズルズルの上、草付きで支点も全くとれず、急なスラブの草付きをほとんどフリーで登るという、極悪な巻きであった。奥二俣の右俣に降り立ったのは既に12時過ぎ、今日中の下山が怪しくなる。再び草付きをトラバースして左俣に入る。この先は登れる滝が多くなるが、簡単というわけでもなく、ザイルが必要だったりもする。
【スケールは小さくなる】
【それでもザイルを出す滝がある】
この頃から天気が怪しくなり、ポツポツと降り出す。7m滝を登っている最中に本降りとなり、越えた頃に一気に沢が増水した。
【増水した!】
急いで小滝を越えていくが、途中で増水した小滝に阻まれ、進めなくなった。とりあえず、右岸の一段上がった所で様子見とする。幸い、雨は収まってきた。1時間ほどで、だいぶ水も引いてきたので、遡行を続行とする。とりあえず、泊まれる所までたどり着くことを目標にした。
【まだまだ小滝は続く】
登山道に抜けたのは17時、予定よりだいぶ時間がかかってしまったが、とりあえず抜けられてほっとした。滝と雨でずぶ濡れだったが、途中の少し広くなった所で幕とした。
10/8 晴れ!室谷側の登山口に下山し、タクシーで車を回収、温泉に入って温まり、車窓から景色を堪能しながら帰京した。