戸隠/屏風岩東稜

【日時】2013年3月16日〜17日

【メンバー】K,S

戸隠表山の屏風岩東稜に行ってきました。八方睨から戸隠山、九頭龍山、屏風岩、一不動と続く稜線が戸隠表山である。

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【左の山が九頭龍山と屏風の頭】

戸隠キャンプ場の奥は、大洞沢登山道の工事の現場事務所になっていて、作業の方にお話して車を留めさせてもらう。牧場を横切って、屏風岩と九頭龍山の間の塩根沢から稜線に向かっていく。

p.1447を過ぎると、次第に岩峰が出てくるようになる。

第一岩峰は、右の雪壁、ブッシュを掴んだ木登り的な感じ。

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第二岩峰も同じく岩峰の右のルンゼ。氷になっていてアイスクライミング。5m登れば雪壁に。

第三、第四の岩峰も木登り的。

第五岩峰は正面は絶望的な岩のため、右の斜面からトラバースしていくと、一つ目のルンゼが登れそうなので、取り付いてみる。ぐずぐずに崩れる砂糖のような雪の詰まった垂直の雪壁。非常に悪い。なんとか木登りとぐずぐず雪をだましだまし登って、キノコ雪を崩して岩稜上に出る。更に30m雪壁を登る。

続く正面の岩を避けて、右側の崖を潅木を掴んでトラバースから雪壁を直上し、キノコ雪を崩して登る。

あとは易しくなってきたので、ランニングコンテ200mで最後の屏風の頭直下のc.1760の少し広い斜面に出た。

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【屏風の頭直下の岩稜とダケカンバの間の幕営地】

時間も15時なので、今日はここで幕営。展望が良い。沢をはさんで左側の九頭龍山右稜の岩峰と発達した雪庇がすごい迫力だ。

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【最後のブッシュの生えた急な岩稜】

2日目は、最後の稜線直下のブッシュの生えた岩稜に向かう。左側の目立つ岩が屏風岩。雪稜が正面のカンテ状に続いているが、ほぼ垂直木登りのブッシュラインだ。

崩れる雪と垂直の木。ザックは藪にひっかかるし、足元の雪は崩れて、足ブラになって細い潅木にぶら下がる。沢登りの垂直藪漕ぎに近い。難しいが地味で不快な登りで、快適なクライミングには程遠い。

50m一杯で、ブッシュの木登りを抜けて、ぐずぐずの雪稜へ。表面の砂糖のような雪を50cm位削り取ると、ようやく足をおいても崩れない程度の硬さになる。ここで、ピッチを切って、後続を迎える。一人一時間近い奮闘的な登りだった。

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あとは緩やかな斜面を登って屏風の頭へ。稜線からは、北アルプスの白馬三山が大きく見えた。一不動まで縦走して、登山道のある大洞沢を下降する。滝が出ているので、登り返して1本左側の沢から降りた。雪が腐ってズボズボ潜って歩きにくい。一気に下って、戸隠牧場へ。

戸隠らしい難しさはあったものの、内容といえば垂直木登り、ブッシュを掴んでの藪漕ぎ的な登攀ばかり。マイナーな苦行ルートといった感じだった。