日程:2015年6月28日(日)
メンバー:リーダーFさん、Y(記)、Sさん
梅雨時期の晴れ間を狙って、安倍川のコンヤ沢へ行ってきました。
入渓地点は真っ黒。天気は良いが威圧感が半端ない。
すぐにゴルジュとなり、徒渉しながら進んで行く。
水温は思っていたより低くない。
見事な滝をかけたホーキ沢出合に到着。ここからが今回の核心だ。
釜を泳いで滝に近づき、残置ロープになんとか飛びつき、スリングを追加してアブミの要領で突破。
Fさんも見事な突っ張りで滝を越えていく。
過去の記録で高巻いていたチョックストーン滝は、パーティーの力を合わせて、左側の隙間をショルダーで乗っ越して突破。
続く滝は、これは登れないので少し戻って右岸から巻き。
しばらく歩くと視界が開けて明るくなる。左岸の崩壊地を過ぎると目の前に水量の少ない滝が現れた。これを越えるのかなと思っていたら、豪快に流れ落ちる幅広の滝が左手に待ち構えていた。こっちが本流か。。。
両岸は深くえぐられたお釜状のゴルジュ。過去の記録ではこれも右岸を50mの大高巻きで越えていたが、水流の左側が登れそうだったのでYのリードで取り付く。
Fさん曰く、この滝を越えると明るい河原が広がっているとのこと。
細かいスタンスを拾いながら完登し、一安心して顔を上げると、目の前には爆音と凄まじい水飛沫を上げる二段の大滝が。
釜はドス黒く、両岸は黒光りした垂壁のゴルジュ。
自分は一瞬時が止まり、フォローで登ってきたSさんは目を見開いて口をあんぐり。Fさんはギャー!と悲鳴を上げた。
明るい河原は何処へやら。
この沢の主を処理しないと帰れないので、唯一の弱点であろう右岸の泥壁をSさん先頭で登り始めるが、進退極まる程に悪い。
Sさんが灌木帯まで登ってくれたおかげで、後続はお助けロープを出してもらい尾根状に這い上がることができた。
浮き石だらけの尾根を詰めて最後は懸垂で沢底へ戻る。
ゴルジュが続き、想像していた河原は、まだ現れない。
ヘトヘトになりながら河原に着いた頃には、すでに15時を回っていた。まだ、行程の半分が残っている。
ビバークが頭をよぎりながらも先に進むと、左岸の斜面に植林がでてきたので、仕事道の出現を期待して斜度の緩い尾根を選んでエスケープを開始。
期待通りに現れた踏み跡を進むと、地形図の表記より200mも低い地点で登山道に到着した。
駆け足で登山道を下り、下界の河原に着いたのは19時過ぎ。車到着は20時過ぎになり、計13時間行動のハードな日帰り山行となりました。
泥壁を突破してくれたSさん、ヒルにたかられながらも笑顔が絶えなかったFさん、本当にお疲れ様でした!