【日程】2016年5月15日(日)
【メンバー】小G、S川
雪は例年よりはやはり少なく、一ノ倉沢出合からは、夏道の踏み跡をたどりしばらくすすんでから雪渓に降りる。そこからはテールリッジまで雪渓をたどっていく。
取りつきまで行くと、本日は中央稜ルート、南稜、南稜フランケにパーティがいくつか。変形チムニー、凹状、中央カンテの各ルートには他パーティがなく、他パーティを気にすることなく登れるので一安心。
1ピッチ目は、階段状のフェースから登っていくが、ピッチの終了点がわかりづらい。50mいっぱいになってしまったので、ビレイヤーが少し上がる。本来のトポの1-2ピッチ目を登ったようだ。
2ピッチ目は、本来の3ピッチ目。左右登れるようだが、左のフェースから登ったら難しいラインだったようだ。続く、緩傾斜のルンゼを進み、チムニーの手前まで。
核心のチムニーは濡れ濡れで超不快!乾いていれば、バックアンドフットで快適なのだろうけど。残置ハーケンはほとんどなく、残っているものも腐食していて墜落には耐えられそうもない。この数年でかなり支点が抜け落ちたようで、A0で登るような残置はほとんど残されていないように感じた。カム、ナッツで支点を取りながら登る。落ち口は、右からA0するらしいのだが、残置ハーケン、スリングが無くなっており、左へ抜けてから右へとトラバースした。
4ピッチ目は、少しあがってから、右へとトラバースして中央カンテルートと合流。
なかなかの高度感だ。5ピッチ目は、チムニーからフェースへ。意外と登りづらい。
6ピッチ目。左へトラバースしてから、もろいルンゼ状。落石に注意。
7ピッチ目。第二の核心。以前、中央カンテを登ったときには、短くピッチを切って2回に分けたが、今回は、繋いで登る。A0しつつ、越える。
8ピッチ目。スラブから凹角。ここでS川がリードしていたが、落石を落とし、額に破片が直撃。大きな岩に当たらなくて不幸中の幸いだが、かなり痛い。たんこぶになってしまった。
9ピッチ目。スラブ状の岩を登り、烏帽子岩基部の終了点にでた。
これで登攀終了。今回は、終了点から草付きを登らずに、そのまま懸垂下降する。この先に、草付き帯をトラバースしていき、南稜ルートへ行って下降するのが良いルーだったらしいのだが、我々はそのまま懸垂して、ダイレクトルートのあたりを降りてしまった。ロープの長さが微妙で、何度も苦労しながら懸垂となった。
帰路は、テールリッジ、雪渓と同ルートを戻っていくが、テールリッジでは一回懸垂下降を行った。帰路では、コシアブラ、ウルイを収穫しながら降りたこともあり、登りよりもだいぶ時間がかかかって下山となった。