【山行日】2007年8月15日〜18日
【メンバー】小暮(記)、藤岡、笹川、田村
今年の夏休みは利根川本谷に行ってきました。
沢登りをはじめたころは強い憧れを持っていたルートです。
人気の有名沢のためか残置スリング等も多く、巻き道もはっきりしていて易しくなったと言われていますが、やはりそこは奥利根。充実した4日間を提供してくれました。
奥利根マリンの高柳さんのボートで入渓。
美しい流れの下流部のゴーロを歩いていきました。
シッケイガマワシも少し泳ぐ程度で特に困難なことも無く、通過していきました。
初日はのんびりと越後沢出合まで。のんびりし過ぎて、遅くなってしまいちょっと焦りました。
2日目のハイライトは剣ヶ倉土合のゴルジュの通過です。
楽しみにしていたヒトマタギはどこかなと探しながらゆくと、 ありました。 ありました。
お約束のポーズを皆で楽しみます。思ったより幅が広い岩溝に結構な量の水が流れていたので、跨ぐのはちょっと躊躇してしまいます。
剣ヶ倉土合も水が少ないのかそれほど苦労はしません。泳いで突破かなと思うところも、よく見ると右岸か左岸の岩に残置スリングがあったりして無難に越えられます。かつては大変だったんだろうな と思います。
天下の奥利根というのに魚影がありません。竿を出してもさっぱりです。おかげでのんびり遡行するにも間が持ちません。
当初は、滝ヶ倉沢出合までのつもりでしたが時間が早いのでオイックイに突っ込むことにします。高柳さんの事前情報によると、今年のオイックイには雪渓が沢山あるとのことなので気合を入れてゆきます。
出ました。スノーブリッジ。潜った先は崩れた雪渓。
越後コボラ沢の先には雪渓の奥で左に曲がって先が見えません。潜ろうとすると右からブロックが崩壊してきて焦りました。
くぐって先の様子を見ると、出口が崩れていてちょっと時間がかかりそうなので、戻って巻くことにします。
右岸の草付にザイルを伸ばして潅木帯へ。雪渓の先で懸垂下降します。
その先も3箇所のブリッジを潜り、定吉沢出合で幕。整地すればなかなかの天場になりました。
3日目。
やっとこの辺りから段差が出てきて高度を上げるようになっていきます。
最初の淵は、残置スリングにしたがって左岸をあがって、3mの懸垂。次の淵は泳いでいきます。水圧は無いので楽に行けます。
いくつかスノーブリッジを越えると長い雪渓。
先が暗くてよく見えない。目を凝らすと右の出口には滝。左には枝沢か?
ヘッデンをつけて 中を潜る。出口の滝はトイ状に見え、釜を持っている。雪渓の下で泳いで取り付くのは嫌だし、滝もあまり容易に見えなかったので左の枝沢の方にでる。
ここも滝になっているが、泥ルンゼが登れそう。
ここは藤岡さんのリードで登ったが、結構悪く通過に2時間かかってしまいました。
泥ルンゼから、藪にあがり、次の雪渓の上に懸垂で降ります。
振り返れば、ヒョングリ滝の上。
この雪渓は長く、100m以上か?丹後沢が左から雪渓で入ります。
雪渓から沢への下降はなんとか、左の岩壁と雪の隙間を伝って降りることができました。
しばらく 進むと大利根滝。堂々としていて立派です。
右側の壁をザイルを伸ばして快適に登ることができました。
今日の幕営はハト平を過ぎて、佐市平まで。
着く頃には土砂降りの雨。びしょ濡れです。
あっという間に増水してきて、飲み水が茶色い水しか確保できませんでした。失敗。
雨でもタープを張って焚き火をなんとかできました。
田村さんと、藤岡さんはタープの下で今日もお休み。
よく雨の中、寝れましたね。
4日目。
今日も雨です。
登攀日なのに。。。仕方なく出発です。
小さな滝は楽しく越えていきます。それほど難しくはありません。
今日は大きな滝をザイルを出して登ります。
10mの滝は右岸の草付からバンドを伝っていきましたが、結構嫌らしい。普通は巻くのでしょうか? この雨だと巻きも滑りそうです。
ニンジン滝は左岸の巻き道を使いました。
深山滝はザイルを出して登ります。豪快です。
赤沢滝はシャワークライミング。アクアステルスの靴の藤岡さんはヌメッて怖かったとか。
次第に源頭の雰囲気。水量の多い沢を忠実に詰めると三角雪田にでました。これで稜線に出ました。
利根川水源碑で記念撮影です。感慨深い。 雨がちょっとつらいです。
丹後山非難小屋で一息ついて、登山道を一目散に十字峡におりました。滑りやすい道はスパイク足袋が有効でした。
十字峡に着いたのが、17時をまわっているので、既に売店は閉まっていました。今夜は売店の上でとまりかなと準備していましたが、親切な釣り師の方に素泊まりの安い宿を教えていただきました。
携帯はAUが何とか通じました。タクシーで五十沢温泉(旧館)へ。なんとここが素泊まり2200円。格安ですうう。
雨でびしょ濡れの体も温泉であたため、至福のとき。
素晴らしい夏休みでした。