【日程】2018年4月13日(金)~14日(土)
【メンバー】MIY(L・わらじの仲間)、万太郎(記)
【地形図】白馬岳
【行程】4/13 二俣~猿倉~白馬尻~白馬沢左俣出合~北尾根右稜~Co2185m付近C1
4/14 C1~三国境~白馬岳~頂上小屋~大雪渓下降~白馬尻~猿倉~二俣
MIYさんとは武能岳ダイレクト尾根以来の、久々に本気の山行でした。
その後も何度となくご一緒させて頂いたり、お断りさせて頂いたりしてきましたが当方の大人の事情をご理解頂き、いつもいつも本当に感謝しております。
私自身、やりたいことは変わらないのだけど、山行活動においては思うところがあって現在再構築中。なのだ。
それでは、本題に入ります。
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先ずは取り付く
1ピッチ目 万太郎:急だし、登り始めなのでロープを出すことを提案。右側の岩場にスタンスを求めるルートを選択。方向を左に90度変えた後、一段と急になるので、その前でピッチを切る。 20m
2ピッチ目 MIY:本格的に登攀開始。スタート直後は枝がやや煩く、しなやかな身のこなしが求められる。急な尾根上に凛々しく生えた1本の樹木を右に除けた辺りでピッチを切る。 50m
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2ピッチ目終了
3ピッチ目 万太郎:尾根の右下側よりスタート。そり立った側壁をバランスで立ち込んだ後、樹木を絡めて尾根に上がる。その後は、すっきりとした急な雪稜を登り、腰絡みにて後続をビレイ。 50m
4ピッチ目 MIY:急な雪稜途中でバトンを受け渡し、登り切った後は急な雪壁にロープを伸ばす。そして木が生えている所でピッチを切る。 50m
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4ピッチ目
5ピッチ目 万太郎:木は疎らにあるのだが尾根からは若干々外れており、数本やり過ごした後、左側の1本に支点を取る。その後は無木立の雪稜となり、登り切った所でバケツを掘ってビレイ。 50m
6ピッチ目 MIY:緩く屈曲する雪稜。ロープが一杯になった後はコンテで更にロープを伸ばす。 100m
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6ピッチ目ロープ一杯、これよりコンテ開始
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1日目の登攀終了
尾根が更に急になる前で奇跡的に、少し整地すれば安心してテントが張れそうな場所が得られたので、ここで本日の店仕舞いとする。
MIYさんはこの上の核心を越えておきたかったようだが時間も押していたので、明日は軽量化して頑張ることとさせて頂いた。
翌朝もロープを結び、コンテでスタート。
70mほど移動した後、樺の木の所から登攀再開。
7ピッチ目 万太郎:MIYさんよりアドバイスを頂いたことを参考に、細かいことは現場判断でラインを決定。木とそれに絡む怪しげな雪を使い分け、起伏があって先が見え難い雪稜途中でピッチを切る。 50m
8ピッチ目 MIY:上部が急なので左斜面をトラバースするルートも候補に挙がったが、雪が柔らか過ぎて却下となる。スピーディにロープを伸ばし、ロープが一杯となってからは木が生えているビレイ適地までコンテで更に進む。 80m
9ピッチ目 万太郎:遠目には大変難しく見えたので、前のピッチをフォローする際に幾つかの突破方法を考えていたが結局、地形がルートとムーブを教えてくれた。急な部分を登り終えてからは、急且つ複雑な形状の雪稜にロープを伸ばす。 50m
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9ピッチ目下部概要
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9ピッチ目中間部
10ピッチ目 MIY:出だしから終始急な雪壁 50m
11ピッチ目 万太郎:振り返るとなかなか見栄えのする雪稜。 50m
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11ピッチ目
12ピッチ目 MIY:ひたすらロープを伸ばす。 50m
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12ピッチ目
13ピッチ目 万太郎:複雑な形状の雪稜。 50m
14ピッチ目 MIY:急な乗っ越しの後、雪稜続く。 50m
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14ピッチ目
15ピッチ目 万太郎:地形図だと断層状(馬形岩壁?)の手前の箇所。比較的プレッシャーの少ないピッチ。 50m
16ピッチ目 MIY:急な草付と岩場のミックス。ダブルアックスを利かせて登る。 50m
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16ピッチ目
17ピッチ目 万太郎:右の急な草付を登ったらと言われたが自分の感覚で、傾斜がやや緩い左の尾根状にロープを伸ばす。それでも傾斜は急なのでピッチを切らずに、コンテで三国境直下の傾斜が緩む地点までロープを伸ばし続けて、登攀終了。 100m
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最終ピッチ終了点から
あとは白馬岳の山頂を踏んだ後、大雪渓を下降。
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山頂
白馬岳主稜は平日でも登山者が訪れているのに、隣のこちらには10年間で何人の岳人を迎え入れているのだろうか?
充実の山行でした。