【日時】2018年10月16日
【メンバー】OT原L K原(記)
雪の消えた一ノ倉本谷に、人の少ない平日を狙って行ってきました。上部の4ルンゼと繋げて稜線まで抜けるルートです。久々に緊張の山行となりました。
朝暗いうちにベースプラザを出発する。平日なのでさすがに混雑という程ではないが、それでも何パーティか先行して一ノ倉沢に入っていく。テールリッジに渡る懸垂ポイントでは、先行パーティの順番待ちとなった。他のパーティはみな烏帽子岩方面に行くようで、本谷に入るパーティはおらず、ここからは我々のみとなる。スラブはラバーソールがバッチリ効くが、スリップしたらアウトな場所が多く、遡行中緊張が解けない。本谷下部の核心、幻の大滝は、OT嬢は遡行済みのためトップを譲ってもらうが、緊張と怖さでA0しまくりの情けなさ…。再びスラブを登り、南稜テラスへ続く本谷バンドを合わせると下部は終了し、ここからは4ルンゼとなる。F滝に始まり、いくつか小滝をこなしていくと、両岸が立った奥に滝が現れた。これが20m滝?それなら左岸からバンドを高巻き気味に登るのが定石のようだが…。しかし一見すると高さが20mないように思われ、正面左に残置ハーケンが打ってあることから、OT嬢がザイルを引いて果敢に正面滝に取り付く。が、5~6mも登ったところから動きが止まる。上部がひどく悪そうでハラハラするが、残置ハーケンにA0しながらもじりじりと上がり、とうとう突破した。フォローで続くが、悪い!!の一言。フォローでもA0+ハーケン足乗せでようよう引き上げてもらった。よく登ったものだ。やはりここは右のバンドが正解だったようだ。その上も沢型は続くが、快適そうな左岸のスラブを行くことにする。奥壁を臨んだところで右に折れ、草付きスラブを詰めていくと、一ノ倉尾根上部に出た。ここからは笹薮の踏み跡をたどり、稜線へ向かう。登山道に出るとようやく緊張も解け、他の登山者と挨拶を交わしながら、天神平へ向かった。