【日程】 8月11日(土)〜15日(水)
【メンバー】L佐貫(記)、木下、山川、大野
15日、5日間の奥利根夏合宿より下山しました。
他パーティー同様に天候に恵まれ、最高の夏休みとなりました。
8/11 渡船二便目で矢木沢ダムを渡る。
5年ぶりに入る本流は、水量が少ない感じ。
シッケイガマワシにも雪渓はなく、水線通しに通過できた。
【シッケイガマワシ】
この日は越後沢出合BCまで。設営後、木下さんと
大野さんが釣りに出かけるが、まったく魚影ナシとのこと。
8/12 越後沢右俣へ。越後沢へ入るとずっと狭いゴルジュが続き、
何ともいえない緊張感が漂う。右俣と左俣(、中俣)の出合から
先には雪渓が現れ始め、4箇所くぐる。
3時間ほどで右俣大滝
基部に到着すると、通常夏にはほとんど雪で埋まっているはずの
下段の滝が出ている!雪渓がすでに半壊して、滝に接する側が
崩れてしまっているのであった。何手か悪いところのある下段を
大野リード。中段は2Pで抜けるが落ち口の手前が悪く、ここだけヤブよりにルートを取る。
【中段下部をリードする木下】
上段は見事な150mの大滝で、しかも
快適にかなり上までフリーで登れる、最後の1Pだけザイル使用。
【大滝上段】
下山ルートの中間尾根から見た上段の滝は、とても登れるシロモノには見えなかった。
【右俣大滝をバックに】
中俣大滝はとても悪そう。
8/13 今日は滝ヶ倉沢の二俣までの短い行程。泳ぎも交え、本流
を楽しく遡行する。滝ヶ倉沢出合付近で木下さんが再び竿を出すも、
魚影はない。。。滝ヶ倉沢は出合から小滝が連続する楽しい沢。
二俣に到着し、幕場を定めてのんびり宴会。残置や足跡のあった
本流とは違い、人の気配がまるで無い。
8/14 相変わらず滝の続く滝ヶ倉沢の遡行が続く。
若干ヌメリが
あり気が抜けない。高度を上げ、振り返ると裏越後沢(雪があまり
無い)、丹後沢(べったりと雪がついている)がよく見える。ツメは
根曲がり竹の強烈な藪で、稜線に近づくほど濃くなる。
剱ヶ倉山の山頂から見る平ヶ岳は遠いが、今日の目標はその
手前の2072mピークまで進み、平ヶ岳沢に下降して泊まること
なので、覚悟を決めて戦闘開始。
何とか目標地点に辿り着き、平ヶ岳沢支流の台地にて幕。
8/15 平ヶ岳を往復し、玉子石を見てから中ノ岐林道へ続く
登山道を下りる。間もなくヘリの音が尾根の向こう、本流方向から
聞こえてきてしばらく続き、心配になる。中ノ岐林道を15km歩いて
雨池橋へ。タクシーで大湯に出て下山連絡。奥利根マリンにも電話し、
ヘリの件を話すと、本流遡行Pで足を骨折する事故があり、伝令2人が丹後の小屋付近まで出て
救助要請したとのこと。オイックイの先に悪い雪渓が数箇所ある
との話だった。無事救出に安堵する。
更にタクシーで小出に出て、冨貴亭で打ち上げ。湯沢からは
新幹線でまたビール、と飲み続けながら帰宅。
2年前に越後沢尾根から大滝を見て以来の憧れの越後沢に、
力強いメンバーを得て入ることが出来ました。迫力のある大滝に
真っ青な空の下で取り付ける幸福感は言葉になりません。
滝ヶ倉沢はこれとは対照的な「いぶし銀」の沢で、ほとんど人が
入らない静かな沢に滝が続き、また右岸の険谷を一望できる
素敵なところでした。