日時: 8月25日(土)〜26日(日)
メンバー:棚橋(L)、矢野、佐貫(記)
今シーズン最後のチャンスということで、土日で仙見川中俣沢に行ってきました。
門原からの林道は、さほど荒れたところもなくまともな道。
予想ほど暑くなくてラッキー、と喜びながら踏み跡に入ると、日当たりの良いところは雑草が繁茂しており、藪化していて道が分かりにくくなっていました。最初はそうでもなかったが、30分もすると地面に伸縮する例のヤツが…。
登山大系によれば山蛭の群棲地帯、気の弱い人が見たら失神するという場所です。その記述に間違いはなく、「仙見川じゃなくてムーミン谷だろ!」とでも叫びたくなるようなニョロニョロの大群が待ち構え、5分に1回3匹発見のペースで歩き続けてやっと入渓地点の赤倉川との二俣へ。
最初は河原歩き。しかし静渕(50m)を皮切りに泳ぎが増えます。
水量が少ないのでどんどん泳いでいけますが、増水していたらまず無理だろうなぁ。メジロはといえば拍子抜けするほど少なく、せいぜい一人30匹と「いるうちに入らない」レベルでした。とはいえ結構刺されてしまったが…。タナイの滝という1mのCS滝は、取り付きが足のつかない釜、両側ツルツルという代物であまり直登する人もいないのではないかと思われますが、矢野君が驚異的なパワーで見事に突破。
タナイの滝を突破する矢野君。左足元には8cmほどの巨大ナメクジ(?)が。
後続はほとんど「カツオの一本釣り」状態で引っ張り上げてもらいました。途中から釣りながらの遡行となり、この沢の中ではかなりまともと思われる幕場を発見して泊まり。
日曜は気合を入れて5時半前に出発です。登れない滝も次第に出現しはじめ、巻きも増えますがいずれも小さく巻くことができてホッ。
二日目はこんな滝が続く
白糸の滝は、前衛の多段滝の上に本当にチョロチョロの水流を這わせてドンドンドーン、という感じで立ちはだかっていました。もう少し水量が多い方がフォトジェニックだったかな?
白糸の滝
その上の登れない滝を草付から小さく巻き、上部二俣に下りて左俣へ。源頭だというのにいくつものしょっぱい滝が現れ、なかなか楽ができません。沢型はほぼ最後まで続き、ちょっとだけ楽勝藪をこいで粟ヶ岳の山頂まで1分のところに出ました。杉川のスラブや青里、矢筈といった川内の山なみを楽しみ、加茂水源地へ下山。呼んであったタクシーが待てど暮らせどやって来ず、諦めて歩き始めると後ろから車がやってきて乗せてくれました。すると下の駐車場にタクシーが。ようやく車を回収、さくらんど温泉でスタンプカードにはんこを押してもらって仙見川の旅が終わりました。
1泊2日で遡行できるのか心配でしたが、何とか行けてよかったです。
仙見川は泳ぎあり滝登りあり高巻きありという見所てんこ盛りの美渓でした。矢野君の登攀力はお見事!楽しい週末に感謝です。