巨神兵オーマ・僧ヶ岳に現る

【日程】 2014年12月27日~29日

【ルート】 音沢~鋲ヶ岳~僧ヶ岳~成谷山~別又谷林道~東蔵集落

【メンバー】 M本、I嵐、Y野

出発の日、電車が大幅遅延し大いに焦る。東京駅下りてダッシュしたが、目の前でM本さん、I嵐さんを乗せた富山行き高速バスが走り去った。あぁこの計画を台無しにしてしまったと思ったが、何とか翌27日朝に魚津で合流でき、音沢駅出発は、予定の1時間程度の遅れで出発することとなった。

神社横の沢沿いを少し進んでから尾根に取り付く。好天の中、しばらく脛膝ラッセルの急登が続き、皆大汗をかく。稜線に出てからもラッセルは続くが幸い藪はうるさくない。鋲ヶ岳に着くと黒部の景観が眼下に広がり、気持ちよく歩ける。その後も黙々とラッセルし、1050m付近の適当なところで幕とする。陽が沈む頃の眺望はGoodである。

28日。翌日から天気が崩れるので、この晴れの一日は、とにかく頑張る日だ。ラッセルで小さなアップダウンを繰り返し、少しずつ標高を上げていく。これはやはり骨の折れる仕事で、空身ラッセルを皆で回しながら距離を稼いでいく。自分の空身ラッセルの順番が終わりザックを回収し、いざ前方を見ると、一つ先の小ピークには遥か先の僧ヶ岳を背景にラッセルをする、手足の長いI嵐さん、その姿はまるで巨神兵オーマだ!!そのまま僧ヶ岳まで進撃してくださいと願わずにはいられない。

巨神兵オーマ現る

巨神兵オーマ現る

そんなこんなで気が付くと正午にJP到着と、早々に満場一致で本日中の僧ヶ岳越えを決める。

富山湾を背景に

富山湾を背景に

富山湾を背景に2

富山湾を背景に2

ここからが正念場。JPを越えてから風は徐々に強まり、それは前僧ヶ岳と僧ヶ岳の間の仏ヶ平でピークを迎えた。「佐伯邦夫著 豊穣の山」ではデスゾーンとも呼ばれているこの場所で、雪煙に巻かれながらなすすべなく鼻水を飛ばし、転げそうになる体を踏ん張り、最後の登りに奮闘した。

前僧ヶ岳への登り

前僧ヶ岳への登り

僧ヶ岳最後の登り

僧ヶ岳最後の登り

皆近くにいるのだが、雪煙のせいでうっすらと影形がわかる程度。そして14時過ぎ、快晴の僧ヶ岳に登頂。正面には毛勝山がどーん、振り返ると来し方がばーん、実に爽快。頑張ったかいがありました。後は風のない安全地帯まで下るだけ。下りもラッセルは続くが、陽が傾いてきたと感じられる頃、成谷山北東1600m付近に天幕を張り、長い一日を終えた。

僧ヶ岳山頂 毛勝山を背景に

僧ヶ岳山頂 毛勝山を背景に

29日。起きると雪。しかし視界はある。成谷山を越え、どんどん標高を下げていく。そして雨に。1,000mを切ると雪はずっしりと重くなり、歩きにくい。最後は別又谷林道におりる急な尾根。藪につかまりながら強引に下り、無事に林道に合流。あとはてくてく林道を歩き、東蔵集落へ。東蔵集落から温泉、温泉から寿司屋、寿司屋から海の駅、魚津駅、全て同じタクシー運転手にお世話になるという奇遇。どうやらタクシー会社にしっかりマークされていたようだが、おかげさまで、下山後も富山を満喫することができた。