四阿山〜暴風雪と粉雪と〜

【日程】2008年2月23日(土)

【ルート】上信国境:四阿山高原ホテル〜四阿山往復

【メンバー】浅井 矢野

週末の予報は午後から急変、暴風雪・大雪云々・・・ということで、比較的短時間で、尚且つ容易なルートファインディングで登ることができる四阿山に転進。行動にそれほど支障はないと考えていたが、結局のところ四阿山でも激しい暴風雪に難儀。あの天気図から逃げられる山はなかったか。

朝一の新幹線到着時刻に上田駅で待ち合わせ、四阿山高原ホテルへ。ホテル手前の広々とした無料駐車場に車を停め、歩き出す。駐車場には数台の車、登山道にはスキーとわかん、つぼ足の混在したトレースがあり、多くの登山者が集まる人気の山であることをうかがわせる。

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【正面が四阿山】

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だだっ広い牧場を黙々と歩き登る。その時は視界は良好で、根子岳、四阿山がよく見える。下山まで天候はもつのではないかと淡い期待を持ちながら、斜度の増した樹林帯を登っていく。ところが、やはりそんなに甘くない。もうそろそろ稜線に出るというところで天候が急変。ものの2〜3分で吹雪となった。急変するとの予報であったが、経験したことのない劇的な変化である。どこでもドアで違う山にきてしまったかのようだ。その変化の2〜3分後に上からダッシュして降りてくる登山者とすれ違う。素早い判断に感心する。我々も進退を考えることになるが、まだ行動できる視界であるためそのままピークを目指すこととした。2200m付近で更に風が増し、視界も悪化。地吹雪である。既に浅井さんの睫毛にえびの尻尾ができているが、お構い無に黙々と登っている。素晴らしい。根子岳との分岐を経て四阿山への最後の登り。直下では風と相談しながら一歩一歩登る。12:45に祠のある山頂到着し、一枚撮って即下山を開始。

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【四阿山山頂】

暫くはシールを着けたまま降り、2200付近でシールをはずして滑降を開始。200802azumaya4.jpg

【シールはずして】

稜線はクラストと粉雪の入り混じった斜面だったが、側面の樹林帯に入ったところで粉雪のみの世界となり、心地よい滑降となる。

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しかしながら核心は最後の牧場にあった。猛烈な地吹雪で天地不明となった一帯を、目印を確認しながらゆっくりと滑り、ようやく下山。

易しい人気の山も一転して厳しい姿を見せたが、それは結果として山の魅力を増すこととなった。