大谷不動 アイスクライミング

【日時】2011年1月22日〜24日

【メンバー】K,S

土日に月曜日の休みをつけて大谷不動に行ってきました。以前行ったときは、峰の原スキー場から、フリートレック(ミニスキー)を使ってアプローチしたのですが、最近のWebで調べた様子だとワカンで充分らしい。

スキー場を峠までワカンで圧雪されたコースを歩く。前回は、峠の左に延びる林道を歩いたのだが、今回は先行者のトレースに従って右側の林間コースの左脇につけられた踏み跡を歩く。明らかにこちらの方が近道だ。地図で見ると、以前歩いたところはかなりまわりこんでいる。踏み跡はもともと道になっているところのようで、MTBコースというものだろうか。最近はこちらのコースが主流らしい。登りに来ている人と話したら、トレースばっちりでつぼ足で歩けるときの、最短タイムはなんと45分できたこともあるとか。今回は、1時間50分ほどで大谷不動に着いた。

テントを張って、早速本流へ。当初の予定の不動裏の氷瀑は、日帰り5人パーティが行かれるようなので、本流に変更する。

11.jpg

【本流F2】

F1は釜が出ているので、巻き道に従ってF2へ。先行パーティが登っているので順番待ち。やっぱりすごいスケールだ。左の潅木で、ピッチを切って2ピッチ。

12.jpg

【本流F2】

氷は硬いが、傾斜は85度程度なのと、先行パーティのアックスの穴があるので使える。

13.jpg

【F3】

落ち口が雪で、その下が水流。先行パーティの方が苦労して雪を落としてくれました。?級。本日はここまで。

大谷不動のベースキャンプはテントが6張?あり、テント村の様相。大賑わい。登るルートが幾つかあるので良いのですが、入山者が多いようです。おかげで、アプローチも楽ちんですが。

 

21.jpg

【左岩壁右ルートF1】

2日目は、この山行の目標の左岩壁右ルートへ。朝一に行ったつもりだが、既に先行パーティが居て、ワカンを外したり、ハーネスをつけたりと準備している。順番待ちと思っていると、準備できているようなら、時間掛かるのでお先にどうぞとのお言葉。でもこちらもあまり早くないですが。と返したが、やっぱり本流に行きますとのことで、ルートを譲ってくれました。なんだか申し訳ない。

 

22.jpg

【左岩壁右ルートF1】

下段は、右側面から登って、途中で左に移る。登り始めは、手足もあって割りと登りやすいが、中段の黄色いツララが下がっているあたりからハング気味で氷の割れるツララ氷となる。無念のアックステンション×1。最後は左側から抜けた。?−。今日は小雪の舞う天気で、登っている途中にもチリ雪崩が来た。

23.jpg

【左岩壁右ルートF2】

F1で大分腕力を使ってしまったので不安だったが、良く見るとF1よりも大分小さく傾斜も90°あるか無いか位。良かった。右側の盛り上がった氷の上からスタートして登る。35m。

24.jpg

F1を懸垂して降りると、雪煙が舞う。

31.jpg

【不動裏の氷瀑F2】

午後は、不動裏の氷瀑へ。ここは、前回来たときはF1が大量の雪で覆われていてラッセルがひどくて断念したところだ。昨日登ったパーティが雪払いしてくれたにも関わらず、F1はやはり雪混じり。フリーで登る。F2は下段をフリーで上がって、その上で足場を作るがあまり安定していない。

32.jpg

【不動裏の氷瀑F2】

易しい左の滝を登る。水が滴っていて軟らかい氷。おかげでランニングのスクリューやら、ザイルやらが凍り付いてしまった。F2落ち口の上もずっとナメが続いていて、上まで登ったらビレイ点からザイルがぎりぎり。ビレイヤーが移動してなんとか。

懸垂は、上まで登ったせいか、2回に分けて下降。すっかり遅くなってしまいBCに戻ると、昨日のテント村はすっかり無くなり、皆さん帰られた様子。ちょっと寂しい。

 

41.jpg

【本流右壁の氷瀑】

3日目は、不動前のつもりだったが、水が滴っていてシャワーとの情報から、右壁の氷瀑へ。ここは、前回来たときもなかなか手ごわい滝だった。

42.jpg

真ん中が一番氷が厚いようなので、真ん中の右から登る。右側のツララとの凹角になっているので、垂直だが意外と登りやすい。2段目の傾斜が緩いところで、ピッチを切るか迷ったが、あまり足場がよくないのと落氷がきそうなので1ピッチで登ってしまう。最後の落ち口でザイルがぎりぎりになり、残置スリングのある大きな木まで届かず、その下の潅木までトラバースして50m一杯。ビレイヤーも移動したりしてこれは失敗。足場は悪くても中段の左側あたりでピッチを切るのが正解かもしれない。次回登るときには注意したい。

これで満足して3日間のアイスクライミングは終了。大谷不動のベースキャンプからスキー場までの帰路は、昨日20人以上の方が帰った立派なトレースが出来ているので、つぼ足で1時間20分で戻ることが出来た。