飯豊・水晶尾根〜門内岳〜二王子岳

【日時】2009/5/2-5/5

【メンバー】L佐貫(記)、田村、棚橋

数年前から興味を持っていた水晶尾根と、門内から赤津山、二王子へと続く長い尾根を一気にトレースすることが出来た。

5/2 日出谷にはタクシーがないので鹿瀬から乗車、実川集落へ。前週の偵察で、登り出しとなる送電線の巡視路が分かっていたのでスムーズに出発する。相当上まで雪がなさそうだと思い、余計に担いだ水の重さと気温の高さが辛い。c798の先は全くの藪かと思いきや、最初は疎林、その先は裏川側にマタギ径のような踏み跡が何となく続いている。高目当の前後で少々濃い藪が出現したが、この「径」が見出せたことで心配していた藪との格闘が大分回避できた。「大根下シ」は、潅木に覆われたスラブ帯のような場所。高低差100m程度を慎重に登った。

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結構高度感があった「大根下シ」

水晶峰(1175m)山頂直下でやっとまとまった雪が現れ、幕とする。行く先にはなおも黒い斜面が見える・・・。

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極楽テン場の向こうには黒い尾根が見え隠れ

5/3 幕場から一旦下降し、笠掛山を目指して登り返し。見た目からして長い藪漕ぎを覚悟していたが、何とここにも裏川側に踏み跡が続いており、大した苦労もなく歩ける。

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あるはずのない「径」が・・・

中々雪堤が拾えないが、笠掛山からはついに待望の雪尾根歩きとなった。大日岳の山頂は残念ながらガスっぽかった。文平ノ池あたりから遠望した、オウインの尾根の向こうの我々が目指す尾根は思いのほか白い!この日は御西小屋泊。お酒を頂いた宇都宮のPの方、ごちそうさまでした!

5/4 稜線歩き4時間で門内岳、いよいよ後半戦へ突入だ。

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門内から下降開始、奥は鋭峰・二ツ峰

二ツ峰の藪は手強いと聞いていたが、下りなのでさほど厳しさは感じない。藤十郎山付近で少し藪になった他は、ほとんど稜線漫歩という雰囲気。高曇りに時折陽が射す程度で、気温が上がりすぎず助かった。赤津山からの下りでは、いよいよ稜線に雪がなくなってくるのが分かる。ヤンゲン峰まで頑張り、翌日の黒い稜線を間近に望む場所で幕。

5/5 今日中の下山を目指して出発、30分もすると藪地帯となる。

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これより藪の始まりぃ〜

古い鉈目や薄い箇所を探して進み、替え歌を歌いながら枡取倉山、雷岳と越えて行く。身動きの出来ないような藪ではなかった。最低鞍部から150mほど登り返すと、そこからはなだらかな雪の斜面となり、実質4時間の藪漕ぎが終了。二王子岳山頂には11時少し前に到着。

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快晴の下、山座同定を楽しんでから下山し、あやめの湯へ。その後、大汗をかいて減った体重を3時間半に及ぶ盛大なる打ち上げで戻してから、ガラガラの新幹線で帰京した。諸条件に恵まれ、メンバーの頑張りもあって雪山シーズンを締めくくる会心の山行となり、大満足。